テレビ番組「ナニコレ珍百景」で紹介された電線に下げられた藁人形はどこにあるのでしょうか?
調べてみると場所は千葉県、木更津市の中島地区、藁人形の正体は厄除けの民俗行事「つなはり」でした。
今回は藁人形と江戸時代から始まり、今も千葉県に残る「つなはり」について調べました。
(アイキャッチ画像出典元https://blog.goo.ne.jp/chibitapon/e/9c1c4c697db13a1aa7d51e6d91e25278)
目次
藁人形の正体と”つなはり”について解説
テレビで紹介された千葉県木更津市の藁人形の正体と具体的な地域及び「つなはり」についてまとめました。
- 千葉県木更津市中島区で見られる。
- 正月行事の一環として、その年の厄除けや病難除けとして300年以上は続いている風習である。
- 元々は江戸時代に山形の出羽三山から来た行者がこの辺りに伝えたと言われている。
- 昔はもっと低い位置に吊るしていたが、昭和30年に市町村合併があって都市化が進み、今のような高い位置になった。
藁人形は金田地域で1月に綱が張られ、自然に朽ち果てるまでの間は見る事が出来るようです。
藁人形と言えば、丑の刻参りを想像してしまいますが、区民の安全を願っていたのですね。
藁人形だけでなく色々なモチーフも飾られている
木更津市の伝統「つなはり」では、厄神防除のために藁人形以外のモチーフも飾られています。
昔から漁業が盛んな地域なので海にまつわるモチーフも含まれているようです。
- 蛇は稲作の大敵であるネズミやカエルを食べる。
- エビは病気を跳ね返し、海の龍や翁と言われ、長寿を託す。
- タコは口で悪い病気を吸い出し、足が8本の末広がりで縁起が良い。
- サイコロは船が迷わないで難破しないように2個作り、船の心臓部に安置する。
- たわしは身に降りかかってくる邪悪な鬼や疫病、怪我などを洗い落とす。
- 杉の葉は悪いことが早く「過ぎ」るように。
- 絵馬・駒・お札は願い事や幸運と安全の祈願のため。

中島区文化財保存会で守られている伝統行事なんだよ。
下げられたモチーフのその後は?
- 飾られたモチーフは自然落下するまで飾られる。
- 道路脇に寄せられていても普通。
- 拾った人が燃やすなどの供養をする場合もある。
- 持ち帰って保管する人もいる。



引っ越してきた人は、びっくりするね。
木更津市中島区以外にもある似た行事を調査!
千葉県市川市の国府台天満宮(こうのだいてんまんぐう)で「国府台辻切り」と言う、悪霊や病気が村に入るのを防ぐための民俗行事が行われています。
「つなはり」との違い。
- 各集落の出入口にあたる四隅の木に、藁で作られた大蛇を飾る。
- 鎮守の八坂神社で行われる。
- 地元の辻切り保存会によって行事が継承されている。



昔ながらの伝統行事が、今も残っていると嬉しいね。



歴史が長いから、本当に効きそう!
まとめ
今回は、千葉県木更津市の「つなはり」について調べました。
- 木更津市中島区の民俗行事である。
- 飾られる藁人形は、厄除け祈願。
- 藁人形以外のモチーフも飾られる。
- 自然落下まで飾られる。
他の地域出身の人は、びっくりする事間違いなしですね。
江戸時代から伝統行事として受け継がれ、現存しているので素晴らしいと思いました。
これからも地域の伝統として、継がれてほしいです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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