「宗教法人に課税しろ!」
ネット上では、密かにそんな声も上がっている7月上旬の世界も震撼させた事件を背景に宗教法人に対する厳しさが増しているようです。
そもそも宗教法人に対して課税されない、たった一つの理由は公益法人だからです。
宗教法人は本当に無税なのか、紐解いていきましょう。
(トップ画像出典元https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/71020)
そもそも「宗教法人」は全てが非課税なのか?
答えは「いいえ」です。
非課税の部分と課税の部分に分類されます。
宗教法人が非課税だと誤解される所以は?
「宗教法人」が「非課税」だと誤解される部分は、「宗教活動部門に対して課税されない」ということが言い回しが「変異」して世間に広まってしまった結果、そのようになったのかもしれません。
「宗教法人」であっても、所得が発生すれば、「法人税」を支払うことになります。
宗教活動は、一般の企業活動と違い、営利を目的に行われるものではありません。そのため、所得税の対象にはならないのです。
引用元:https://www.all-senmonka.jp/guide/96360/#01「宗教法人は課税されないは本当?」
「宗教法人」の「課税」と「非課税」の詳細について
「宗教法人」が保育園や幼稚園を運営しているのは日常でも見慣れた光景ですが、「宗教活動」に関わること以外にも収益にまつわる事業も展開しています。
当然ながら、「収益事業」で発生した所得に対してはもちろん、課税されます。
宗教法人の収益事業は34ある!
かなり昔に「非課税措置」が闇雲に利用されてしまった経緯があり、
現在は、以下が「収益事業」と規定されています。

神社仏閣を例にとって考えてみると、
課税にならない(宗教活動とみなされる) | ・お守り、お札、おみくじ、寄付(お賽銭、お布施) ・墓地などの不動産貸付は非課税。(墓地の使用期間の地代料や「永代使用料」として一括徴収するものも含まれる。) ・宿泊施設の経営(1泊2食付きで1500円以下ならば) ・所蔵品などの展示(宗教法人が、所蔵している物品または保管の委託を受けたものを、博物館などで観覧させること) ・結婚式場の経営:神前結婚、仏前結婚などの挙式を行う行為で、本来の宗教活動の一部と認められるもの。 |
収益となる(物品販売の扱い)=課税 | ・お線香、ろうそく、数珠、供花、 写真帳、絵葉書、など参拝者に対して販売するもの (但し、ろうそくやお線香でも参拝者が仏前、神前に捧げるにことに該当すれば非課税) |
その他収益とみなされる内容 | ・境内や本堂の間貸し;不特定多数に対し、遊興・慰安・娯楽目的でその利用料徴収する場合。 ・駐車場の経営;境内の一部を、時間極めなどで不特定または多数の者に随時駐車させるもののほか、月極めなどで相当期間にわたり継続して同一人に駐車場所として提供し、利用料徴収する場合。 ・結婚式場の経営:挙式後の披露宴における宴会場の席貸し、飲食物の提供、衣装などの物品の貸付け、記念写真の撮影またはこれらの行為のあっせん。 |
小規模の「宗教法人」ともなると、本当に檀家さんやメンバーさんの「寄付」でも運営するのがギリギリなケースも珍しくない。

資産家の会員からの「寄付」や「お布施」として集めているお金が多額になり、「宗教活動」の扱いになり、非課税となる利点。
「宗教法人に課税しろ!」と声の挙がる背景


2022年7月上旬、元総理大臣が応援演説中に銃撃され、死亡するという、世界も震撼するような凶悪な事件が起こってしまいました。
その背景には「宗教法人」との関わりがありました。
それは「宗教活動」とみなされ、「非課税」の制度が「悪用」されているとも理解されても仕方のないことでもありました。
「カルト系」も「由緒ある神社仏閣」も同じ宗教法人であることが問題。
この件に関して、YouTuberのひろゆき氏は、
日本では宗教法人は収益事業以外は非課税であることを前置きしながら、お寺や神社は日本の文化を支えているものの、神社仏閣の修繕費すら出せない状況であることを指摘。一方で、金も人のつながりもなく、社会から疎外されていると感じる人への対処がそろそろ必要
引用元:https://www.chunichi.co.jp/article/512916
とも記事の中で述べています。
上記に対して、他のネット記事ではツイートしたことが取り上げられています。
カルト宗教に非課税の特権を与える続けてる政府の思惑が理解できない
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/1577001e2250d76bd6b240ad1ba769ac782d4384
カルト系宗教も「宗教法人」であるので、桁外れの多額の寄付を受けても、「宗教活動」の扱いになり、非課税になるのは問題があるかもしれません。
政党には宗教法人も含んだ多くの支持団体がいる
2022年参議院選において、各政党を調べていると、「宗教法人」が支持団体となっているケースが浮き彫りに。



各政党の支持団体は主に、「業界団体」「友好団体」「宗教法人」「後援会」に類別され、その団体にとって都合の良い政策を掲げ、実現させるべく、活動している党を選んで支持や支援に回っているのが、支持団体の現状。近年はそれも衰退化の傾向が強く、無党派支持層が増えてきており、どのくらいの票数が集められるか予想もしづらくなってきているようです。
宗教法人の「非課税」部門に課税できない背景
「カルト系」宗教法人も、「由緒ある神社仏閣系」の宗教法人も一つの宗教法人なってしまっている以上、「非課税」部門に課税をしてしまうと法人そのものの運営でさえ危うい状況下にある団体はかなりの数あるようです。
「カルト系宗教」を規制する法律が制定されるのが一番かもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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