子ども食堂が偽善と言われる理由とは?現状の問題点などを調査してみた!

子ども食堂は複雑な家庭の事情を抱えた子どもたちのセーフティーネットとして、あたたかな食事と居場所を提供してくれています。ニュースで取り上げられているのを観たことがある人も多いのではないでしょうか?

一見するととても素晴らしい活動でなんの問題も無いように思いますが、一部で「子ども食堂は偽善だ!」という声があることもまた事実なんです。

子ども食堂が偽善と言われる理由は何なのか、子ども食堂が抱える問題点と偽善の根拠について調査してみました。

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目次

子ども食堂ってどんなところ?

NPO法人全国こども食堂支援センターむすびえの調査では、21年12月現在で全国6,007か所設置されており、前年比で20%増だそうです。

都道府県別に設置数を見ていくと、第1位が東京都の747か所、第2位が大阪府の470か所、第3位が兵庫県の373か所でした。

「家の近くに子ども食堂があるよ!」という方や、「実際に利用したことがあるよ!」という方もいらっしゃるかもしれませんね。

「子ども食堂は偽善なのか!?」という本題に入る前に、子ども食堂の概要についてまとめてみました。

  • 子ども食堂の定義
  • 子ども食堂のあゆみ
  • 現在の子ども食堂が提供していること

子ども食堂の定義

子ども食堂の定義ですが、 NPO法人全国こども食堂支援センターむすびえ理事長の湯浅誠さんが以下のように述べられています。

子ども食堂は、子どもが1人でも行ける無料または低額の食堂であり、子どもへの食事提供から孤食の解消や食育、さらには地域交流の場などの役割を果たしています。少し専門的な言葉で言うと「子どもの貧困対策」と「地域の交流拠点」という2つが活動の柱となります。

引用元:広報誌「厚生労働」2020年10月号 (mhlw.go.jp)

(まとめ)子ども食堂とは?

  • 子どもが1人でも行ける無料または定額の食堂
  • 子どもの貧困対策
  • 地域の交流拠点

家庭の経済状況が苦しかったり、親がずっと働きづめできちんとご飯の準備がしてもらえなかったり、そういった事情を抱える子供たちへの支援と、家庭や学校以外で社会的な接点を持つ場所として、子ども食堂は役目を果たしています。

「子どもの貧困」はメディアでも取り上げられるキーワードですが、日本では7人に1人の子どもが貧困状態にあると言われています。学校が1クラス30人だったとすると、そのうち約4人の子どもが貧困状態であるという計算になりますね。

この数字、皆さんは多いと思いましたか?少ないと思いましたか?

子ども食堂のあゆみ

子ども食堂の原点は、東京都大田区にある八百屋さん【気まぐれ八百屋だんだん】です。

気まぐれ八百屋だんだんの店主である近藤博子さんが、「学校の給食以外の食事がバナナ1本のみの子どもがいる」という話を学校の先生から聞いたことがきっかけだそうです。

家庭で十分に食事をとることができない子供たちのために、2012年夏に日本で初めての子ども食堂がオープンしました。

その後、子ども食堂はテレビなどのマスメディアで盛んに取り上げられるようになり、全国に普及していくようになります。

子ども食堂でみんなとご飯を食べることで、家でひとりぼっちで食事をする孤食を防ぐことができるというメリットもあるんです。

また、子ども以外にも母子家庭のお母さんや高齢者の方も利用されているそうですから、様々な世代の方とコミュニケーションを取ることもできますね。

近年その数をますます増やしている子ども食堂。子どもに食事を提供するだけでなく、幅広い世帯が交流できる場としても、現在は活用されているようです。

そして今、こんな方も子ども食堂を始めようとされているようですよ!

帝国ホテルで総料理長を務められた田中健一郎さんが、第2の人生の場として子ども食堂を選ばれたとのことです。

新型コロナ禍が落ち着いたら、自分で子ども食堂を運営し、子供と一緒に台所に立ちたい。

引用元:第二の人生は子ども食堂で 帝国ホテル元総料理長・田中健一郎さん (msn.com)

田中さんが腕をふるった料理を食べれば、たくさんの子どもたちが笑顔になること間違いなしですね。

現在の子ども食堂が提供していること

子ども食堂での活動はどんなものがあるのか、調べてみました。

  • 子育て支援
  • 学習支援
  • 高齢者福祉
  • 子供会などの地域活動

子ども食堂が担う役割はこんなに多様化しているんですね!

毎日の育児に忙しいお母さんが子どもと一緒に訪れることで、しばしの間育児から解放されてリフレッシュしてもらったり、放課後に立ち寄った子どもたちの宿題を見てあげたり、近所の高齢者が集まっておしゃべりしたり。

多くの子ども食堂では、利用できる人を制限しているわけではなく、「誰でも来てください。」というスタンスなんだそうです。

「自分なんかが行っても良いのかな。」なんて思っているんだったら、ぜひ行ってみてください。新しい発見と出会いが待っているはずです。

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子ども食堂が抱える課題

ここまでは「子ども食堂ってどんなところ?」と題して、概要についてご説明し、子ども食堂がどんな場所であるかということは理解いただけたと思います。

では実際に子ども食堂を運営してくうえで、子ども食堂が抱える課題ってなんだと思いますか?

それは下記の4つです。

  • 場所の確保
  • 資金・材料(食材や調理器具など)の不足
  • スタッフの人員不足
  • 本当に支援が必要な子が来てくれているのか把握できない

場所・資金・材料・スタッフの確保が困難

子ども食堂は個人や任意団体によって運営されていることが多く、寄付金やボランティアの協力で成り立っているので、どうしても活動の基盤が不安定になってしまいます。

会場を設置しようにも、子ども食堂=貧困というイメージから、地域住民の理解がなかなか得られないというケースもあるようです。

また、少数精鋭のスタッフで運営している場合、家庭の事情などで活動継続が困難になったスタッフが出ると、子ども食堂の運営にも支障が出ます。

本当に支援が必要な子が来てくれているのか把握できない

子ども食堂が訪れる人を限定せず、「誰でも来て良いですよ」というスタンスを取っている以上、さまざまな利用者が訪れます。

利用者のうちで、本当に支援が必要で運営側が来てほしいと思っている子がどれだけいるか把握することは困難です。

来てくれている子に家庭の経済状況などを聞くわけにもいきません。

一方で、食事代が安いからという理由で子ども食堂を利用する親子もいるそうです。私が運営者であったら、ダメとは言わないけれどなんだか心の中にモヤモヤしたものを抱えてしまいます。

どうして来てほしい子どもが来てくれないのでしょうか?

  • 子ども食堂の存在を知らなかった。
  • 親の許可がもらえなかった。
  • 周りの目を気にして遠慮してしまう。

といった現状があるからです。

来てほしい子どもに確実に来てもらうために、情報発信をどうしていくかといった広報活動のあり方について考えていかなければなりません。そして、子ども食堂=貧しい子が行くところというイメージも変えていく必要がありますね。

子ども食堂は偽善なのか?

子ども食堂が偽善かどうかということですが、まず「偽善」という言葉の意味をいま一度説明します。

偽善とは、本心からではなく、うわべを繕ってする善行という意味です。

子ども食堂に当てはめると、「子どものためにやっているように見せかけて、じつは本当の目的は別のところにある」ということになりますね!

具体的にどういう点が偽善として批判されているのかを調べてみると、2つの理由が見えてきました。

  • 大人の理想を押し付けている
  • 大人の都合で子どもたちが振り回されている

大人の理想を押し付けている

公益財団法人「あすのば」(子どもの貧困対策センター)の三宅正太さんによると、「子どもの貧困をどうにかしたい!」と思って子ども食堂を始めた人たちが自分の理想を押し付けてしまうということがあるそうです。

「栄養バランスのとれた食事をとってほしい。」「食事のマナーを身に着けてほしい。」

こういった大人の理想が一方的に押し付けられ、子どもたちの気持ちが置いてきぼりにされているというのです。

大人たちが充実感に浸る一方で、理想を押し付けられた子どもたちが息苦しさを感じているとすれば、確かにそれは大人たちの独りよがりで偽善と言えるかもしれません。

大人の都合で子どもたちが振り回されている

子ども食堂は年々その数を増やしています。しかし全ての子ども食堂の活動が順調であるわけではなく、休止したり、活動停止してしまう団体もあります。

子ども食堂の課題でもある、資金やスタッフの確保ができていないとどうしても活動停止せざるをえないのです。

運営側の大人にしてみれば、「自分たちはやれることはやって頑張ったけど、これ以上は仕方ない。」とあきらめて終わりでも、あたたかいご飯を楽しみにしていた子どもたちからすればとてもショックですよね。

大人の都合で物事を決めてしまうのではなく、大人たちが助けてあげたいと思っている子どもたち自身の気持ちをもっと真剣に考えてあげる必要があるのではないでしょうか。

【参考記事】「子ども食堂」は、「おとな食堂」になっていないか?-大人の理想と都合で開店して閉店!子どもの声なき声に耳を傾けて! | Eduwell Journal

まとめ

「子ども食堂って偽善なの?」というテーマについて今回は調査してみました。

子ども食堂は「子どものために」「地域のために」という思いから始まった活動なんですね。

ただそこに、大人たちの理想や大人たちの都合が加わることにより、子どもたちの気持ちを無視した活動に変わってしまいます。

そういったところが子ども食堂が偽善だと批判される理由なのではないかなと個人的には思いました。

皆さんはどう思われましたか?良ければコメントで教えて下さい!

子ども食堂以外にも子どもを支援する方法はたくさんあります。興味のある方は自分のできる方法でなにか初めてみてくださいね!

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